足るを知る

インドで妊娠→日本で里帰り出産

ニュータウンが好き。

実家は車がないとなかなか不便な田舎のニュータウンです。

いちおう都内から電車で1時間以内なのがウリ。いわゆる都心のベッドタウンってやつだ。

若いころは嫌だった「家以外なんもない」環境も、35になって戻ってみれば、ニュータウンならではの計画された広々とした道路とか、きれいに植わった街路樹とか、静かな住環境とか。とても好ましく見える。

30坪くらいある実家の庭はいつの間にか家庭菜園ができるようになっていて、お味噌汁に入れるネギをちょっと庭からとってくる、なんてこともできる。

七輪+備長炭で火をおこし、庭で焼き肉をすることも。

田舎ニュータウンならではの楽しみである。

 

一方で老人世帯の比率が圧倒的に増え、ニュータウンの闇も垣間見える。

20年前は子供が多すぎて小学校が分校になるくらいだったのに、今は2クラス程度しかないとか。若い世帯はニュータウンの不便な奥のほうに家を買っていて、駅に近いところには老人が住み続けている。60坪以上の大きな家は老人世帯には維持するのが大変で庭が荒れ放題な家もある。

それでも私はこの無機質で人工的なニュータウンが好きだ。

 

こじゃれたカフェや雑貨屋がそこかしこにある東京の生活に憧れて大学から都内に出始め、都内に就職し、24で一人暮らしをはじめ、気づいたら神奈川に引っ越しして結婚し、どんどん西に移動し、まさかインドに住むことになったとしても、私の原風景はニュータウンのそれだ。

人の気配がないニュータウンの冬の夕暮れとか淋しすぎてゾクゾクしてくる。都内でいうと天王洲アイルとか、ああいう人工的で人気がないところに惹かれるのはニュータウンで育ったことが大きい。

 

夫の会社は神奈川なので、家を買うとしたらたぶん神奈川になると思う。

一時期家探しもしたのだがなかなか土地が高くて、たぶんマンション住まいになる。

最近運動もかねて実家の周りをウォーキングしているのだが、歯抜けになった土地が売りに出ていた。土地70坪、カーポート4台付きの建売物件が2580万。や、安い・・・。注文住宅でも4000万しないんじゃないか。

家計が厳しい子育て世代のみなさん、住み手のなくなった田舎のニュータウンなんていかがでしょうか。車は必須だけど、伸び伸び住みやすいですよ。なんてね。